2012/10/18

聖なる雪に酔いしれて

山梨サントネージュワイン工場&ぶどう畑見学会

 

10月4日木曜日、新宿西口に集合した20名の会員は、一路勝沼にあるアサヒビールグループのサントネ―ジュワイン工場に向けて出発した。まずは勝沼に到着後、フルーツパーク園内にある富士屋ホテルにて昼食。勝又克教支配人、加藤正夫総料理長のご厚意で甲州ワイン3種類のテイスティングとそれに合う松華堂弁当を賞味して、早速贅沢なスタートとなった。テイスティングはサントネ―ジュワインの甲州辛口仕込み、中央ぶどう酒造の甲州菱山畑グレイス、白ゆり造蔵のベリーA ブラッシュ 2011 ロゼ。いずれも美味で和食に合う甲州種の力強さが伝わってきた。勝沼の甲州種ブドウは、中国西域シルクロードの地、ホータンで栽培されている「ホータン紅」と同じで、仏教の伝来と同時に日本に伝えられたといわれています。その当時ブドウは大変貴重な薬としての役目もはたしていて、この地勝沼にある大善寺の薬師如来像の手にも持たれている由縁であるそうだ。明治10年、高野正誠と土屋龍憲という青年二人がフランスへ留学し、ワインの醸造技術を学んで帰ってきて、勝沼でのワイン造りの歴史が始まったとのこと。さて、その後はサントネ―ジュ社が保有する牧丘のブドウ畑に同社社長長谷川裕寿氏自らの先導で向かった。長谷川社長は協和発酵を経てニッカウヰスキーのブレンダーとして研鑚を積み、昨年このサントネ―ジュの社長に就任。エキスパートが社長に就くのは、経営は「人・物・金」というがいいモノ作りにはやはり経験と実績のある「人」が欠かせないののであろうことが悟られる。そんな長谷川社長から日本のワインの消費動向を伺うと現在日本には200社のワイン製造会社があり、そのうちの80社が山梨にあり、その山梨の中で1位はマンズワイン、2位がここサントネ―ジュ社であるとのこと。大手の量産ワインは県外での流通経路の条件がいいところに移転しているそうだ。そして、日本のアルコール消費は900万キロといわれているが、ワインはそのうちのたった3%で27万キロだそうだ。その27万キロの内75%が輸入ワイン、25%が国産ワイン、この25%の国産ワインの内さらに25%だけが日本のブドウで造られているいわゆる日本ワインであるそうだ。そんな現状を踏まえ、長谷川社長は「本格志向の上級ワイン作りと気軽に手にとって奥様達がご家庭で飲んでもらえるようなワイン初級者の裾野を広げていくことに今、取り組んでいます」とをいう。まさに「サントネ―ジュ!」聖なる雪をかぶった富士山の裾野のように日本のワイン文化も広がってほしい。情熱を注ぐ少数精鋭部隊「サントネ―ジュ社の「リラ」はヒット商品「サントネ―ジュ・無添加ワイン」を追い越す勢いで好調に出荷しているとのこと。見かけたら是非1本。・・・甲州ワインも忘れずに・・・。

山梨市を一望する丘の上に優雅にたたずむ富士屋ホテル
山梨市を一望する丘の上に優雅にたたずむ富士屋ホテル
加藤総料理長が今回私たちの為に用意してくれた甲州ワインと合う松華堂弁当
加藤総料理長が今回私たちの為に用意してくれた甲州ワインと合う松華堂弁当
標高750m、南向きの傾斜面で昼夜の温度差が大きいの好条件
標高750m、南向きの傾斜面で昼夜の温度差が大きいの好条件
糖度20度を目指すカベルネソービニヨンの糖度は現在19度。年間464本分。
糖度20度を目指すカベルネソービニヨンの糖度は現在19度。年間464本分。
シャルドネは22度以上を目指すが、酸とのバランスも重要。こちらも464本分ある
シャルドネは22度以上を目指すが、酸とのバランスも重要。こちらも464本分ある
ぶどうは5年で成人になるといわるが、シャルドネとカベルネ・・が各464本
ぶどうは5年で成人になるといわるが、シャルドネとカベルネ・・が各464本
「おーい、宮川。いいよ、見学に来てくれたお客様が美味しいと言ってくれれば」
「おーい、宮川。いいよ、見学に来てくれたお客様が美味しいと言ってくれれば」
ぶどう作りに没頭して20年の宮川さん。「わが社のフラッグシップを作るぞ!
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昭和32年天皇皇后両陛下訪問記念に作られた半地下天然貯蔵庫で眠る樽
昭和32年天皇皇后両陛下訪問記念に作られた半地下天然貯蔵庫で眠る樽
スパークリング07・辛口仕込・冷凍果汁仕込・樽熟成メルローなど9種類を試飲
スパークリング07・辛口仕込・冷凍果汁仕込・樽熟成メルローなど9種類を試飲
充填後念入りに光に当てて異物混入チェック。58名の少数精鋭社員で年間1100万本生産
充填後念入りに光に当てて異物混入チェック。58名の少数精鋭社員で年間1100万本生産
牧丘で宮川さんが作ったシャルドネで作られたワインは社員以外では初抜栓
牧丘で宮川さんが作ったシャルドネで作られたワインは社員以外では初抜栓

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