2009/10/22

Vol.10 
久米 博樹
Hiroki Kume

グランドプリンスホテル赤坂 総料理長 

Filet de Bœuf en croûte Stephanie
牛フィレ肉のパイ包み焼き ステファン風

牛フィレ肉のパイ包み焼き ステファン風
牛フィレ肉のパイ包み焼き ステファン風

材料(5人前) 数量
牛フィレ肉(1枚70g) 5枚
マッシュルーム 200g
たまねぎ 60g
フォンドヴォー 60cc
ベシャメルソース 50g
バター 30g
フイユタージュ(折パイ)
 円型(直径8センチ) 5枚
 帯状(3×20センチ) 5枚
 帯状(1.5×14センチ) 10枚
輪切りトマト(セミドライ) 5枚
卵黄 2個分
付け合わせの野菜
 ポテトロンデル 15枚
 キャロットシャトー 10本
 ブロッコリーニ 5個
マデーラワインソース 90cc
 マデラワイン 120cc
 フォンドヴォー 100cc

〔作り方〕
(1)牛フィレ肉を70グラムにカットし塩胡椒をして(厚くカットする)、熱したフライパンでさっと両面に焼き色を付け、冷蔵庫で冷やしておく。
(2)マッシュルームのデュクセルを作る。たまねぎをバターで良く炒め、刻んだマッシュルームを加え炒める。水分がなくなったらフォンドヴォーを入れ煮こむ。煮詰まったらベシャメルソースを加え良く混ぜ合わせ味を調えて冷ます。
(3)トマトは5ミリ位の輪切りにして乾燥させる
(4)折パイをそれぞれの型で用意し冷蔵庫又は冷凍庫で締めておく。
(5)牛フィレ肉をパイで包む円型のパイ生地を天板に並べ中央にマッシュルームのデュクセルを置く、上に牛フィレ肉をのせさらに牛フィレ肉の上にデュクセルを塗り、トマトを置く。1.  5センチのパイ生地に卵黄を塗りたすきがけのように生地を貼り付ける、さらに3センチ幅の生地で肉の周りを包む、余分な生地を切り取り、生地全体に卵黄を塗り冷蔵庫で締める。
(6)肉を230?の高温のオーブンで15~18分焼く。
(7)季節の温野菜を盛った皿に熱々のパイ包みを盛り、マデラワインソースを添える。

※オーブンから取り出した後も肉に火の入りが進むので、ミディアムが好みの場合はミディアムレア位で取り出す

〔シェフからの一言〕
 30数年前にフランス人シェフ、アンドレ・ルネ・チェボーから教わった思い出の一品です。古いノートを見ながら当時を思い出しながら作ってみました。この料理は牛フィレ肉のステーキを1個ずつパイ生地で包んで焼いた豪華な一品です。オーブンで焼く前に肉に火が入り過ぎないように強火で焼き色を付けすぐ冷やすこと、熱に弱いパイ生地がだれないように手際良く肉を包むことがポイントです。マッシュルームのデュクセルとマデーラワインソースが肉と良く合います。いろいろな技術と経験が必要な、クラシックな私の大事な逸品です。


グランドプリンスホテル赤坂 総料理長 久米 博樹 (くめ ひろき)

昭和25年4月1日 秋田県生まれ
昭和44年11月 高輪プリンスホテル入社
(現グランドプリンスホテル高輪)
昭和62年10月 レストラン パティオ シェフ
平成2年6月 レストラン ル・トリアノン シェフ
平成13年5月 レストラン部門 料理長
平成14年5月 高輪プリンスホテル 総料理長
平成18年9月 グランドプリンスホテル赤坂 総料理長
現在に至る

〔会員〕
全日本司厨士協会 会員
オーギュスト・エスコフィエ協会 会員
フランス料理アカデミー 会員
ラ・シェーヌ・デ・ロティスール 会員
トック・ブランシェ国際倶楽部 会員
八重洲会 会員

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