2009/11/19

Vol.3 
株式会社クインビーガーデン

 第4回クインビーガーデン メープルスイーツコンテストを主催

審査員3氏を囲む入賞者7人
審査員3氏を囲む入賞者7人

 クインビーガーデンは4年前からメープルシロップもしくはメープルシュガーを使ったメープルスイーツコンテストを開催している。日加外交関係樹立80周年記念の今年は東京・港区のカナダ大使館にて、最終審査の発表と同時に授賞パーティーが行われた。

 11月11日、カナダ大使館にて「第4回クインビーガーデン メープルスイーツコンテスト」の表彰式とパーティーが開催された。クインビーガーデンの小田忠信代表取締役は「メープルシロップの普及と共に、若い人のためになるコンテストをということで続けてきました」と語った。
 駐日カナダ大使のジョナサン・T・フリード氏は「小田社長はメープルシロップにおけるイノベーターだと考えている。日本は現在、カナダからの輸出で、アメリカについで2位となっている。メープルの天然の甘さは、スイーツだけでなく、ドレッシングやマリネード、ワインと幅広く使われている」と挨拶した。

124作品から書類審査で入賞者8人が選出

 第4回メープルスイーツコンテストの書類審査は10月16日、東京・世田谷区のオーボンヴュータンにて行われ、氏名、所属を伏せた形で、菓子部門85作品、デザート部門39作品の計124の応募作品から菓子部門5人、デザート部門3人の計8人が入賞者に選ばれた。審査にあたった東京都洋菓子協会理事の桑原清次氏は、書類審査を振り返り「皆さん写真がとてもきれいでレシピをじっくりと見る必要がありました」と語った。
 11月7日、東京・新宿区の東京製菓学校にて実技審査が行われた。桑原氏は「コンテスト慣れしていて整理整頓はきちんとできていた。ただ、時間が長いせいか、活気が感じられなかった。特にデザート部門は動きを良くした方が、自分の哲学ができるだろう。また、適切な器具の使い方をしているかと言うと、注意が必要だと感じた。すべてが整って初めてコンテストなのです」と指摘した。

チーズとメープルのマリアージュが高い評価

 厳正なる審査の結果、金賞を受賞したのは、デザート部門に応募した、プティ ジュール(福岡県)の香月友紀氏。香月氏は「大学在学時に河田勝彦シェフの著作を読み、菓子の道に進みました。(コンテストで)河田シェフに自分の菓子を食べていただけるだけでも感動的だった」と挨拶した後、英語とフランス語でもスピーチをした。プティ ジュールは、福岡という気温の高い土地でチーズケーキを約30種類揃えるという特徴のある店。以前から茶道を嗜んでいることから伝統を大切にしたいという思いが強かったという。「幼い頃からメープルシロップに親しんでいたので、いろいろなアイデアが沸いてきました。コツコツと毎日精進を続けて、時代に左右されず、自分を出して長く続けられるパティシエになりたい」と笑顔を見せた。審査員のピュイサンスの井上佳哉氏は「チャンスは常に現場にある。またチャレンジしていただきたい」と語った。
 銀賞を受賞したのは菓子部門に応募した、スイートキッチンananas(広島県)の難波景子氏。「突然のことで何も言葉が出てこない」としながらも「とても嬉しいです、ありがとうございました」と喜びを語った。
 桑原氏は「メープルシロップはクセのない砂糖なので、チーズを使った香月氏の作品が目立った。今後はチーズを上手に使うことが菓子業界においては重要になる」と語った。
 オーボンヴュータンの河田勝彦氏は「メープルシロップにはクセがある。それをどう生かすか。それぞれ一生懸命作ったと思うが、思いが伝わってこなかった。金賞の香月さんの作品に関しては、ブリュレの量をもう少し少なくすればメープルの味が伸びたんじゃないかな。せっかく作っても良さが生きてこない菓子もある」とアドバイスし、香月氏は師の言葉にうなずきながらメモを取っていた。

香月友紀氏作品「本日のチーズ3種とケベックメープルのマリアージュ」

「本日のチーズ3種とケベックメープルのマリアージュ」 
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「本日のチーズ3種とケベックメープルのマリアージュ」

 ペコリーノチーズを加えたチュロスにメープルシュガーをまぶしたことで、ペコリーノチーズの香り、塩毛を引き立てる。シェーブルチーズ風味のブリュレにはあぶったメープルシュガーが合う。煮詰めたメープルシロップを雪に見立てたアイスクリームの上に垂らすスノータフィーを表現。メープルシロップは熱することでコクが増し、ゴルゴンゾーラチーズを加えたアイスクリームと相まって深い味わいを作り出す。

難波景子氏作品「メープル・フィグ」

「メープル・フィグ」
「メープル・フィグ」

 メープルシロップとイチジクを加えたタルト生地に、メープルシロップとサワークリームを合わせた生クリームをたっぷりのせた。

 パーティーでは、カナダ大使館による心づくしの料理が振る舞われた。また、デザートとして、審査員の河田氏、桑原氏、井上氏がメープルシロップ、メープルシュガーを使用したスイーツを2品ずつ提供した。

[当日のメニュー]
・真鯛と帆立貝のパテ クラシック風 黒真珠とさわやかレモンクリームソース添え
・カナダ産牛フィレ肉のソテーとフォアグラのムース メープル風味 すこし甘いトリュフソース
・デザート6種
・コーヒー

河田氏のフィユテ・エラブル(左)、ガトー・ボワ・ド・ケベック
河田氏のフィユテ・エラブル(左)、ガトー・ボワ・ド・ケベック
桑原氏のレコルトゥ(左)、バトン・エラブル
桑原氏のレコルトゥ(左)、バトン・エラブル
井上氏のノワ・ド・ケベック(左)、ピエール・ド・ケベック
井上氏のノワ・ド・ケベック(左)、ピエール・ド・ケベック

クインビーガーデンのメープルシロップ&シュガー
 カナダは、メープルシロップの生産量の80%を占め、そのうちの90%がケベック州で産出されている。クインビーガーデンのメープルシロップ&シュガーは、カナダ・ケベック州の最高品質のメープルシロップ。カエデの樹液だけを煮詰めて作る、無添加の天然甘味料は、カリウム、カルシウムを豊富に含んでいる。メープルシュガーは、メープルシロップを更に煮詰めて水分を完全に飛ばし、粉末にしたもの。添加物、保存料を一切使用せず、深みのある味と香りが特徴だ。

第4回クインビーガーデン メープルスイーツコンテスト
主催 (株)クインビーガーデン  
共催 カナダ大使館
後援 ケベック州政府在日事務所、ケベックメープル製品生産者協会、(社)日本洋菓子協会連合会

(株)クインビーガーデン 

東京都港区南麻布1-2-33 TEL03-5730-3833
http://www.qbg.co.jp

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