2012/1/20

料理への熱い情熱&京野菜の味を知る

グランドプリンスホテル高輪
フランス料理「ル・トリアノン」料理長 高垣吉正

久々に残暑が戻った9月6日、グランドプリンスホテル高輪のフランス料理「ル・トリアノン」のゴージャスな個室に足を踏み入れた皆さんは、少々緊張気味。まずは高垣シェフから贈られた白ワインで乾杯! 喉の渇きを潤した。
 

本日お集まりいただいた皆さん

今回お集まりいただいた皆さんの写真
今回お集まりいただいた皆さんの写真

写真:左から
ホテルメトロポリタン 吉田侑弘さん/ホテルメトロポリタン 新井田和樹さん
京王プラザホテル 日向泉さん/ホテルオークラ東京 矢川絵理さん
ホテルモントレ銀座 海江田尭伸さん/ホテルモントレ銀座 金丸剛大さん
写真:中央
グランドプリンスホテル高輪 フランス料理「ル・トリアノン」料理長 高垣吉正さん
 

皆さん、今日はお集まりいただき、ありがとうございます。
まず自己紹介と今、はまっていることを教えてください。

新井田 ダイエットです。医者から言われて、岩盤浴とマラソンをして、一年で12キロ痩せました。(一同 えー!! すごい!!)

吉田 僕は釣りです。家族がいるので、晩飯のおかずを釣っています。(吉田さんには2人のお子さんがいます!)

金丸 ドライブです。プリウスに乗っています。車はエコですが、体はエコじゃないので、僕もダイエットしようと思います。

日向 表情や身振り、手振りで色々な表現ができる手話を学んでいましたが、今年、トック・ドール料理コンテストにもう一度チャレンジすることにしたので、今はお休みしています。今回こそ失敗しないように楽しく作りたいです。

新井田&吉田 うちのホテルからも出場する人がいます。

日向 トック・ドールは、とにかく「衛生」に気をつけた方がいいですよ! 減点法なのでミスをしないことが大事です。

矢川 私は、自転車の通勤とお菓子作り、そしてフランス語です。フランス語は職場で習う以外に、月に2回、宇田川悟さんに教えていただいています。

海江田 趣味が多くて、体を動かすのが好きです。仕事では、新調理講習会に参加しながら、職場で時間と温度によってどのように味や食感が変わるか研究しています。おもしろいです。

高垣 フランス語は大事ですよ。私が若かった頃はフランス人シェフの手書きのレシピを訳するのに夜中の2時、3時まで辞書と格闘していました。今は情報がたくさんあって勉強する環境が整っていますね。グランドプリンスホテル京都のボーセジュールのシェフになった時、精神力と体力を培うために、7年間毎日4~5キロ走っていました。マラソンは孤独だし、走らなければ先に進まないので、シェフの仕事によく似ているんです。
 

ル・トリアノン メニュー表
ル・トリアノン メニュー表

皆さんの夢はなんですか?

新井田 フレンチでもイタリアンでも、一生西洋料理の料理人でいたいです。

吉田 子どもが大きくなったら、独立して店を持ちたいです。妻はブライダルの受付担当だったので、妻に接客をしてもらって。

金丸 先輩がたくさんいますが、いつか上に立てるようになりたい。基礎をしっかり身に着け、何事にも柔軟に対応できる人になりたいです。

日向 偉くなりたいわけではないけれど、自分の料理をお客さまに召し上がっていただくためには、上のポジションにいかなければならないんだと、最近考えるようになりました。

矢川 フランスに修業へ行き、店を持ちたいです。できれば、料理人と結婚して2人で。

海江田 お客さま、食材、料理、先輩、後輩、サービスの方、器具、自分自身、プラベートも含めたすべてに気を配れる料理人になれるように心掛け、いずれは、料理長になりたいです。

高垣 何が何でもアタマになるんだ! という気合で行かなきゃだめですよ! 熱意を持ってやっていると、細かいことをいろいろと考えるようになります。技術的には皆さん同じレベルまで上がっていくと思います。それより上に行こうと思ったら、食材に声をかけ、どうしたらもっとおいしくなるかを考えないと。もし、自分で育てたものだったらどうやって使いますか? 愛情を持って使いますよね。ホテルでは様々な部署に配属される可能性がありますが、吸収したものは、シェフになったり、独立した時に必ず役に立ちます。
 

本日いただいた料理(一部)

上賀茂産新たまねぎの冷製スープ海ぶどう添え
上賀茂産新たまねぎの
冷製スープ海ぶどう添え
鵞鳥のフォアグラのコンフィ京水菜のハーモニー
鵞鳥のフォアグラのコンフィ
京水菜のハーモニー
シャラン産 エトフェのロティ三種の胡椒風味ミルティーユのソース
シャラン産 エトフェのロティ三種の胡椒風味ミルティーユのソース
トリアノン特製デザート
トリアノン特製デザート

海江田 今日、高垣シェフのお話を伺っていて、情熱を感じました。特に京野菜についてお話している時の高垣シェフは、まるで自分の子どものことを話しているようでした。自分も情熱的なところがあるので、もっと出していいんだと思いました。幸せな時間を過ごせました。

日向 高垣シェフの料理に込める気持ち、こだわりを聞けて、勉強になったし、やる気が出ました。おいしいものを作って頂点に立っている方には自分のこだわりや熱意があることも分かりました。私も、自分だけのここは譲れないというものを持ち続けたいと思いました。

矢川 普段、京野菜を食べる機会がないのですが、普通の野菜と違うなと実感しました。フランス料理をアレンジすることで、自分独特のものができると思いました。今は、畑に行ってみたいという気持ちがすごくあります。

金丸 高垣シェフからは、食材、仕事に対する気持ちが伝わってきました。自分に足りない部分が見えて来たと思います。

吉田 今日は、高垣シェフと皆さんの話が聞けて良かったです。今は、上からも下からもいろいろと言われる立場にありますが、自分も料理に対する気持ちをもっと積極的に入れて行こうと思いました。

高垣 それは、企業で働いていれば当たり前のこと。自分のことを見失わないように。上からも下からも揉まれて勉強になる。シェフになったら注意してくれる人はいない。それを思えば全然平気ですよ。

新井田 野菜一つ一つの調理法に、これでいい、みたいな考えがなかった。考えがあってこういう野菜が使われているんだなと、一皿一皿が丁寧で、見ていて楽しかった。香りと食感が楽しめるものがたくさん出て来て嬉しかったです。

高垣 皆さんはお客さまから何と言われたら嬉しいですか? 私たちの仕事って、何だと思いますか? 私にとって、「幸せな気分になった」と言って頂けるのが一番嬉しい。それを目指して作ったら良いと思います。私も皆さんとお話ができて良かったです。今の前向きな気持ちを忘れずにいてください。この中から何人のシェフが誕生するか、本当に楽しみです。

食事が終わり、日向さんが「フレンチ独特の満足感がすごくします」と言うと、高垣シェフは「そう言って頂くと嬉しいですね。一生懸命作った甲斐があります」と満面の笑みを浮かべた。「天狗にならず、謙虚でひたむき、京野菜を愛し、信念を貫く」シェフの姿勢からメンバーは多くのことを学び、帰り道、「早く料理が作りた~い!」と叫んでいた。
 

グランドプリンスホテル高輪
フランス料理「ル・トリアノン」


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