2012/7/10

東京の3シェフが熊野地鶏の魅力を引き出す!

熊野市(財)紀和町ふるさと公社

熊野地鶏とは?

三重県原産のシャモ「八木戸」と三重県の銘柄鶏「伊勢赤どり」に「名古屋種(名古屋コーチン)」を掛け合わせて完成までに約10年かかった三重県自慢の高級肉用鶏。広々とした平飼いの鶏舎でブロイラーの2倍以上となる100日以上をかけて飼育される。餌は丸山千枚田をはじめとし、熊野地域でとれた飼料米、香酸かんきつ「新姫」を加工した搾りカスを乾燥し、粉末化したものを与え、抗生物質は一切与えていない。これらの餌により、肉にB-クリプトキサンチン(抗酸化作用があるとされている成分)が多く含まれる。水は、熊野古道の谷水をろ過したもので、熊野の人々の恵みの水となっている。

中宇祢シェフはロースト、福田シェフは燻製、鎌田シェフは低温調理と、三者三様の方法で熊野地鶏を調理し、それぞれに合うソースが地鶏の味を引き立てた。

ロースト

中宇祢満也シェフ
「フォアグラとセップ茸を詰めた熊野地鶏のロースト」

「熊野地鶏はバターと相性が良いイメージがあったので、ローストしました。身と皮の間にバターを入れて調理するのも良いですね。オスよりもメスの方が脂がのって、軟らかいです。肉の味がしっかりしているので、下味は塩、コショウで十分です。熊野地鶏の中には、フォアグラ、ポルチーニ茸、エシャロット、フランスパンを入れてローストしました。付け合わせは、これらとジャガイモです。ソースは、熊野地鶏を焼いた時のガラを野菜と煮出し、鶏の脂を加えました。

燻製

福田順彦シェフ「熊野地鶏の燻製ロール」
「熊野地鶏は旨みのあるおいしい鶏。軍鶏やコーチンのような肉質と弾力がある。昨日鶏舎を見ましたが、非常に美しい毛並みで、オスは立派なとさかで、鶏の中の王道であることはすぐに分かります。鶏のビジュアルはセールスに使った方が品質の良さが伝わると思います。風呂敷という調理法で、鶏の背中からぐるっと包丁を入れて、骨だけを外して、一枚に卸したものをロール状に巻いて加熱しました。その後、桜のチップで燻製をかけます。日持ちしますし、冷めてもおいしいです。燻製の香りで食欲をそそるオードブルでも、温めるとねっとりとした食感のメインディッシュになると思います。シンプルですが、熊野地鶏の良さを伝える料理が作れたかと、半分、自画自賛しております」

「付け合わせは、地元産のキャベツをクタクタになるまでゆっくり煮込み、新姫果汁とキジのスープを加えました。家菌類に合う甘酸っぱさを感じて頂けたかと思います。もう一種は、近くで獲れたトマトの切り口にゆず胡椒をつけて、パン粉を添えてオーブントースターで焼きました」

低温調理

鎌田昭男シェフ
「熊野地鶏の蒸し焼き シーブルゆず胡椒入りビガラードソース」

「素揚げしたナスと、キノコ、熊野地鶏は58度で1時間~1時間半火入れしましたので軟らかく仕上がっています。パワーをつけるためにパンチェッタも加えました。ソースはフランスの古典料理に使われるビガラードソース(酢、砂糖、オレンジジュース、鶏のジュ)にネギとゆず胡椒を加えました。上にオレンジの皮がのっているので、よく混ぜてください。さらに、オレンジの香りが料理の味を締めて、また違ったおいしさが出てきます。日本料理で作るとしたら、酢、砂糖、醤油、だしで同じようなソースが作れると思います」

料理をお作り頂いたシェフ

中宇祢 満也シェフ
中宇祢 満也シェフ
福田 順彦シェフ
福田 順彦シェフ
鎌田 昭男シェフ
鎌田 昭男シェフ

熊野地鶏の問い合わせ先

財)紀和町ふるさと公社
〒519-5413
三重県熊野市紀和町板屋78
TEL: 0597-97-0640
FAX: 0597-97-0641


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