2013/2/20

地球のロマン
大地の恵みを満喫! 3日間の旅(1)

シェフと訪ねる兵庫県北部但馬地方 1日目 村岡地区

コウノトリ但馬空港へ

朝7時半、羽田空港を出発し、1時間で大阪、伊丹空港に到着。その後、プロペラの音を響かせながら小型飛行機約30分のフライトでコウノトリ但馬空港に到着した。

棚田見学

米のおいしさを競う「第10回米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で、コンクールの最高位となる総合部門で金賞を受賞した「但馬村岡米」を生産する田中敬二さんにお会いした。同コンクールは、30人の米ソムリエが実際に食べ、香り、粘り、食感、味などを基準に評価し、食味の頂点を決めるもの。また、水田環境鑑定士が水田の水質や生物などを調査し、安全安心でいかに優れた水田であるかを評価。田中さんたちの水田はさらに優れた「特A-A」の評価日本一に輝いている。但馬村岡米の中でも、特においしいとされる棚田で作られる板仕野米は、山からの湧き水と、朝晩の気温差がおいしさを育む。化学肥料は与えず、有機肥料や油カスを与えている。この道40年、田中さんの、「この辺りは雪が積もることもあるし、作業は大変ですが、米を作ることが集落を守ることにつながると信じている」との言葉に一同感激。日本一の米をお土産に頂きました。ありがとうございます!

上田畜産・但馬牛を見学

繁殖母牛を含む230頭の黒毛和牛「但馬牛」を育てる兵庫県で最大規模の上田畜産の代表、上田伸也さんは、22年前、19歳の時から但馬牛の飼育をしている。「但馬牛は純粋種でよその血が混ざっていないので小さい牛です。動物でありながら、植物性脂肪オレイン酸が高いのが但馬牛の特徴です。今、脂っこい牛肉は消費者に好まれなくなっていますから、あっさりとした優しい脂になるように、挑戦中です」。18年前から伸也さんを支えている妻の美幸さんに飼育のご苦労を伺うと、「寒さが厳しいから、寒さのストレスをいかに緩和してやるか。欠乏した栄養素を入れてやるとか、一頭一頭、体調管理をすることかな、でも苦労とは思っていませんよ」と明るい答えが返って来た。

漁船乗船体験

ワカメ漁が盛んな三尾地区では、漁師の前田保さんのご厚意で、漁船乗船体験をさせてもらった。救命胴衣を身に付け、おっかなびっくり乗り込んで、いざ海へ。止まっている方がゆらゆらして怖い。その日、波は穏やかな方だったが、それでもかなり揺れる。波に身を任せているうちに心地良くなっていった。しかし、大荒れの日を想像すると、漁師さんの苦労がしのばれる。海から見る夕日、景色は素晴らしかった。浜に戻ると70cmの大きさのヒラメが待っていた。これが今晩のおかずになるのだ。ありがとうございます!

美味し宿(かどや)

その日のお宿は、香住地区の「美味し宿かどや」。前田さんから頂いたヒラメがきれいに卸された。三種鍋は、ハタハタの魚すき、香住蟹として、ブランド化している紅ズワイガニのカニしゃぶ、但馬牛のしゃぶしゃぶにノドグロの焼き魚、ハタハタの南蛮漬け、煮付けなどご馳走三昧で、幸せ、満腹。翌朝、田中さんの米を炊いてもらう。つやつやで大粒のコメ。おかずが要らないおいしさ! バイ貝と山椒のおいしい炊き込みご飯と交互に2膳、3膳ペロリとたいらげた。


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